電子ピアノ エントリーモデル比較

電子ピアノを購入しようと思っているジグザグです。
購入するにあたって6万円前後のエントリーモデルと言われる電子ピアノを調べたのでここにまとめます。

電子ピアノとは?

電子ピアノとは「本物のピアノじゃなくて、鍵盤にスピーカーが付いた電気で動くやつでしょ?」とお考えかと思いますが、それだけではありません。
電子ピアノとそれ以外の電子式鍵盤楽器の明確な定義は存在しませんが、一般には下記の条件のものが電子ピアノと言われています。

  • ハンマーアクション鍵盤を備える。
  • タッチレスポンスを備える。
  • 鍵盤がアコースティックピアノと同じ幅、長さ、形。
  • 鍵盤数が88個(例外あり)。
  • 単体でスピーカーと音源を備える。

また、必須ではないながら現代の電子ピアノは以下の機能を一般的に備えています。

  • 共鳴、ノイズの再現
  • 複数の音色

電子ピアノによく似た楽器で電子ピアノではないものには以下のものがあります。

  • 電子キーボード
  • シンセサイザー
  • 電気ピアノ(エレピ)
  • 電子オルガン(エレクトーン)

電子ピアノを選ぶ際には以下の項目が大事なります。

  • 発売年
  • 鍵盤のタッチ
  • 操作性
  • 拡張性(ペダル、MIDI、イヤフォン、スピーカー、スタンド)
  • サイズ、重量
  • スピーカーの性能
  • センサー(鍵盤、ペダル)
  • 音源の種類、性能
  • 最大同時発音数
  • 音色数
  • その他機能

以下一つづつ説明していきます。

ハンマーアクション鍵盤

電子ピアノには、アコースティックピアノ(生ピアノ)と類似のハンマーアクション鍵盤が必須です。
アコースティックピアノは筐体内にはられた弦を鍵盤に連動するハンマーで叩くことによって音を出す、打弦楽器です。
鍵盤はシーソー状になっており、一方にハンマーアクションが接続され、それが独特の押下感や弾きやすさを出しています。バネ式鍵盤などとは全く違う弾き心地だと考えて下さい。
なので、アコースティックピアノの弾き心地を再現するために各社オリジナルのハンマーアクションを備えた鍵盤を搭載しています。
コンパクトさ、リアルさ、耐久性、低コスト性など各社様々な工夫がされています。
ヤマハなどのアコースティックピアノも製造するメーカーは大型で高級ながらグランドピアノと全く同じハンマーアクションを備えた電子ピアノなども製造しています。
鍵盤の弾き心地は音質よりも大事だと考える人がいるくらい大切なポイントです。必ず試しに触ってみて自分にあったものを選びましょう。
表面が平滑か象牙調か、軽すぎないか、重すぎないか、グラつきや引っ掛かり、反発力やエスケープメント(二段階クリック感、連打の際に必要)の有無などを確認するのが一般的です。

タッチレスポンス

ピアノはかつてピアノフォルテという名前でした。それはピアノ(弱音)フォルテ(強音)を自在に出せる楽器という意味です。音の強弱を表現出来る事こそがピアノの強みであり魅力なのです。
タッチレスポンスは、鍵盤を弱く押した時と強く押した時で違う音が出るという機能です。何段階違うのか?どう違うのか?などでグレードがあります。
アコースティックピアノは一つの音に対して複数の弦を叩いて音を出しています。
その音は複雑に響き、うねり、非常に豊かな音色を生み出します。
叩いた強さによってもそれは複雑に変化します。そっと触って出した音と、叩きつけるように出した音は、同じ音が大きくなったり小さくなったりするのでは無く、その波形は耳で聞いてもはっきり区別できるくらい異なります。
なので、高級なモデルでは20段階もの強弱を別の音として用意している電子ピアノも存在します。逆に安価なモデルでは同じ音を大きくしたり小さくしたりするだけというモデルも存在します。

アコースティックピアノと同じ鍵盤

いわゆるボックス型鍵盤と言われる形状です。エレクトーンなどのように鍵盤の下に空間が見えるタイプのものは電子ピアノであるとは一般には解されません。幅や長さの、狭いもの、短いものなども同様です。

鍵盤数が88(例外あり)

アコースティックピアノは一般的に白鍵と黒鍵の数が合計すると88個あります。
歴史上それより鍵盤の数が多いモデル、少ないモデルはもちろん存在しますが、88鍵が現代の標準です。
あらゆるピアノ曲もその前提で作曲されており、鍵盤が少ないと演奏することが出来ない場合が出てきます。
電子ピアノも88鍵が一般的ですが、例外として屋外や狭い場所で使うために可搬性や携帯性を目的に鍵盤数を73や61にしたモデルも存在します。

単体でスピーカーと音源を備える

電子ピアノはアコースティックピアノと同様 単体で楽器として成立していることが求められます。音源を備え無いならばそれは単なる鍵盤に過ぎません。
またスピーカーの搭載は正確には必須条件ではないものの、一般的には筐体にスピーカーが組み込まれています。
ライブ会場などで使われるステージピアノなどは大型スピーカーに接続することが前提に成る場合 スピーカーの省かれたモデルを使うこともあります。

共鳴、ノイズの再現

アコースティックピアノは弦の振動が木製のボディに共鳴し音を鳴らしています。また叩いた弦だけでなくほかの弦も共鳴して音色に影響を与えています。さらに、ダンパーやペダルのノイズも音色に重要な深みを与えています。
人間の耳は敏感で、これらが有ると無いとでは実際に耳で聞こえる音がかなり異なり、満足感に大きな違いをもたらします。現在では各社の電子ピアノにてノイズと共鳴は再現されていますが、グレードによって違いがあります。

複数の音色

電子ピアノがピアノの音を出せるのは当然です。黎明期にはその一つの音色だけを出す製品もありました。
ですが、現代では複数の音色を出せることが一般的です。
グランドピアノ、コンサートグランドピアノ、アップライトピアノ、Eピアノ、オルガン、ハープシコード、クラビネット、マリンバ、ビブラフォン、チェレスタ、ストリングスなどの音色がポピュラーです。
多ければ多いほど良いという考え方ではきりがないので、自分が必要とする音色が有るのか?という視点で選ぶのが良いように思います。

電子キーボード

電子ピアノに非常によく似た製品で、高性能なモデルに成るほどその線引が曖昧になりますが、少し幅の狭いバネ式61鍵である事が多いです。高性能なモデルに成るとピアノサイズボックス鍵盤を88個備えるなどピアノの特徴を併せ持ち、更にハンマーアクションを備えたもはや電子ピアノとして使えるモデルも存在します。
バネ式鍵盤は軽すぎる、押し込むほどに重くなる、などハンマーアクションとは全く異なる挙動をするため、ピアノとは弾き心地が違います。強弱表現や速弾きは難しいです。

シンセサイザー

シンセサイザーは特定の周波数の音を様々に加工して音を作る電子楽器です。そのインターフェースとしてキーボードが付いています。キーボードが無く、ノブやスイッチだけのシンセサイザーも存在します。
これも高級なものに成ると88鍵ハンマーアクション鍵盤等を備え、電子ピアノ、ステージピアノとして使えるモデルも存在します。

電気ピアノ

最も誤解の生まれやすい名前の楽器です。
電気ピアノ(エレクトリックピアノ、エレピ、Eピアノ)です。
電子ピアノ(エレクトロニックピアノ)とは違うものです。
エレキギターが、弦の振動を電気的にピックアップして増幅するように、エレピも振動を電気的にピックアップして増幅して鳴らす電気楽器です。
エレピはさまざまなメーカーが製造していましたが、その方式によって音色が違います。
代表的には下記のものがあります。

  • ローズ(フェンダーローズ) 音叉のような金属片をピアノのようなハンマーアクションで叩いて音を出します。甘いとろけるような音色。
  • ウーリッツァー(ウーリー) 鉄琴のような金属片をハンマーアクションで叩いて音を出します。コロコロと表現されるような音がします。
  • クラビネット(クラビ) クラビコードと言われる中世から存在する鍵盤楽器が発展したものです。弦を弾いて音を出します。エレキギターに似たような音がします。エレピに分類されないこともしばしば。

電子オルガン(エレクトーン)

エレクトーンはオルガンの一種です。鍵盤が小さく、キータッチは軽い、打鍵によって音の強弱をつけることは出来ません。
ヤマハ音楽教室などでは、幼児にはピアノではなくエレクトーンを用いています。指の力が未発達なためというのが理由のようです。

次に電子ピアノで大切な点を紹介します。

発売年(重要!)

電子ピアノはCPUやメモリで性能が決まるコンピューターと同じといっても過言ではありません。
数年でノートパソコンやスマホ、ゲーム機の性能が爆発的に向上するのと同じく、電子ピアノの性能もCPUやメモリの高性能化に伴って爆発的に高まります。
一般的に言って電子ピアノは10年も経てば全く別次元といって良い程性能が向上しています。200年前のバイオリンがもてはやされるアナログ楽器とは正反対の価値観で選ぶ必要があります。
一旦購入すれば長期間使用するという事を考えると、特別な理由がない限り最新のモデルを購入のがベストです。

鍵盤のタッチ

鍵盤のタッチはハンマーアクション式鍵盤を搭載した製品ならばとりあえず最低限のクオリティは備えているものが多いです。もちろん各社鍵盤の方式にも階級があり、最高品質から入門用まで様々です。
しかしアコースティックピアノのタッチも調律によって変わるものなので唯一の正解というものはなく、自分の好みに合った鍵盤を選ぶのが良いと思います。

操作性

アコースティックピアノには無い概念です。
電子機器である電子ピアノはスイッチを入れてからの起動時間が長かったり、音色やボリュームの変更が複雑ですぐに思い通りに変更できなかったり、説明書なしでは操作できない機能が有ったりします。
やりたいことがストレス無く出来るのかあらかじめチェックしてから購入する必要があります。

拡張性

何もかも備えた製品というのはありません。
電子ピアノであるならば、スタンド、3本ペダル、ハーフペダル対応ペダル、ページめくりペダル、楽譜たて、Bluetooth、MIDI、USB、電池対応、外部スピーカー端子、イヤホン端子の種類と数、外部入力端子、曲の追加、音色の追加、スマートデバイスとの接続、対応アプリなど様々な拡張性を備えている、あるいは備えていません。後から変更することは出来ませんので、自分の考える利用スタイルに一致するかよく調べる必要があります。

サイズ、重量

鍵盤のサイズに大きな違いはありませんが、スピーカーの位置、ハンマーアクションの形状、内部構造の都合などで電子ピアノの幅、奥行き、厚みは様々です。88鍵タイプは一般に横幅は130cm〜150cm程度です。
また、重量はスタンド無しの可搬タイプで10kg〜20kg超が一般的です。
15kgを超えると持ち運びはかなり困難で苦痛を伴いますのでよく考えて選びましょう。
据え置きタイプになると30kg以上が一般的で、高級なモデルではアコースティックピアノと同じ程度の重さの製品もあります。

スピーカーの性能

乱暴な言い方をすると、構造が同じであるならばスピーカーは大きければ大きいほど良い音がします。
小さなモデルほどよい音を出すのは難しく、大きなモデルほど大きなスピーカーをいくつも搭載する余地があるのでより有利です。
高音質で大容量の音源を搭載していても、スピーカーが貧弱でその実力を発揮できない。あるいは音源は中庸だが、スピーカーが非常に高性能でとても気持ちよく演奏できる。などという事はよくあります。
静かな楽器店などでよく試聴して下さい。

センサー

電子ピアノはコンピューターです。鍵盤とペダルの操作はセンサーによって検出され信号として入力されます。強弱(鍵盤の押し込まれる速度)を何段階で検出するのか、鍵盤が戻りきらないうちに連打しても認識するのか、ハーフペダルは何段階なのか、等が製品のグレードによって異なります。
ピアノは強弱の表現が出来ることが強みであり特徴である楽器です。低レベルな製品だと、このピアノが持つ優れた表現力を十分再現できていないものもあるのでよく聴き比べて下さい。

音源の種類、性能

電子ピアノを試しに弾く時、誰しもその音に注目すると思います。
ですが、どのように聞きくらべれば違いがわかるのかを知らないと、買ってから性能不足を思い知ることになります。

音源について少し説明します。
音源とはデータです。オリジナルの楽器の音を録音した録音データが音源であり、鍵盤を押すとその音が再生されるという仕組みです。
アコースティックピアノは鍵盤を押す強さによって響きが異なります。つまり録音データも何段階もの強さで鍵盤を叩いた時の音を録音しなくてはなりません。高品質なモノでは20段階ほど録音しています。安価なモデルでは少ない録音データの音量を大きくしたり小さくしたりして対応しています。
高級なグランドピアノは鍵盤を押すと2分近く複雑に響き続けますが、高級な音源ではそれもすべて録音しています。安価なものは最初の数秒だけ録音して後は同じ音をループさせて対応しています。
高級音源は88の鍵盤すべてを録音しているが、安価な音源は3〜4鍵に一つだけ音を録音して、ピッチを変化させて間を埋めています。
他にも、他の鍵盤を弾いている時の共鳴音は普段と異なりますが、それぞれのパターン。ペダルを踏んだ時とそうでない時のパターン。グランドピアノの蓋をどれくらい開けているのか、数パターン。演奏者から聞いた時の音と、観客から聞いた時の音のパターン。弱音ペダルを使ったパターン。等があります。

なので、ただ演奏しただけでは音源の実力を確かめることは出来ません。
一度鍵盤を押して、何秒間録音されているのか?途中からループになっていないか?隣の鍵盤と同じ響きではないか?強弱は何段階バリエーションが有るのか?ペダルを踏んだ時とそうでない時は響きに違いが有るか?等を確認するとその音源の実力を知ることが出来ます。

最大同時発音数(ポリフォニー)

同時に出せる音数(最大同時発音数、ポリフォニー)は多ければ多いほうが良いです。高級な機種ほど最大同時発音数は多い傾向にあります。
ダンパーペダルを踏んだ状態で端から端まで鍵盤を鳴らすと88音鳴りますので、例えば最大同時発音数64音のモデルでは最初の音が消えてしまいます。
また、音を重ねて鳴らす機能(ストリングとピアノ等を同時に鳴らせる)を利用すると2倍の音を消費するので176音以上が必要に鳴ります。
192音程度のポリフォニーがあれば、かなり複雑な演奏でも対応できると思います。

音色数

音色は「おんしょく」と読みます。ピアノの音が数種類、エレピ、ストリング、ハープシコードなど様々な音色が選択出来るモデルが一般的です。
これは多ければ多いほど良いとも言えますが、自分の気に入った音色が有るかどうかのほうが重要です。
同じ楽器の音色でもメーカーや機種によって微妙に違いますので、レビュー動画や実機をよく確認して下さい。

資料

コルグ

コルグパンフ
コルグエントリーモデル
コルグD1最上位機種と同じ鍵盤、スピーカーレス
コルグSV2 個性的なデザインプロの愛用者も多い

ローランド

ローランドパンフ
ローランドエントリーモデル
ローランドスペック表

カワイ

カワイパンフ
カワイエントリーモデル

ヤマハ

ヤマハパンフ
ヤマハエントリーモデル
ヤマハスペック表

カシオ

カシオパンフ
カシオエントリーモデル
カシオオプション類
カシオ スペック表

ブログ

Posted by ジグサン